2017/05
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メモ02/戦車にブースタってどうなん?

 前回の記事を書いた後すぐに更新したかったのですが、考えが上手くまとまらず、大分手間取ってしまいました(´∇`;)
 まだまだ考察記事とするほど自分の中で整理しきれてないので、メモカテゴリでの投稿となります。えらく乱文気味ですが、ご了承ください。

※考えていく過程の副産物として、PPで登場した戦闘リグが思ってた以上に興味深い存在であることに気付きました。ちょっと自分の中で軽くパラダイムシフトかもしんないです。
 基本事項の確認。

@現代の主力戦車
・陸上戦を主体とする兵器である。
・重量はおおよそ50~60トン。これを超えると、現代では空輸はおろか陸輸も困難になる。
・正面装甲は陸戦兵器最強。それ以外の個所は他兵器に比べれば優れているものの、さほどでもない。
・無限軌道により、高い不整地踏破性と優れた接地圧を有する。反面、構造が煩雑で根本的にパワーロスが大きい。
・エンジンパワーは1200~1500馬力。燃料搭載量は1000(90式戦車1100L)~2000L(M1戦車1920L)程度。

@推進器に関する基本事項
・参考までに、現用の戦闘機に使われているエンジン推力は、高出力なものでおよそ8~10/10~15トン(ドライ/AB)。
・燃焼温度の関係からパワーに関してはかなり改善の余地があるとされるが、当然そうなればより多くの燃料を消費する(はず)。
・同じく参考までに、P&W F100エンジンの燃料消費率はドライで秒間約1.5~2L、フルバーナーで約7~10L。

@SF技術に関して
・ブースターは現用ジェットやロケットに対して圧倒的に小型・軽量・大推力でなければならない。考えられる欠点は燃費と消費電力か?
・歩行兵器が実現しているということは、小型かつ高出力な発電機が存在し、電気駆動に関する技術や素材技術が大きく発達している。
・高度な機械化が進み、現代よりも機械の耐久性や信頼性が向上していると考えられる。
・AC世界では防御スクリーン、プライマルアーマーといった装甲質量への依存が小さい(であろう)防御技術を考慮に入れる必要がある。

以下、基本事項を踏まえながら雑多に。

 まだ自分としてもまとまりきっていないのですが、『戦車は飛ぶための構造ではないし、重すぎる』というのが頭の中に強くあります。(当たり前ですけれども)
 上記のとおり、航空機と主力戦車の重量差は倍以上もあります。輸送ヘリでならば空虚28トン、積載20トン、最大離陸重量50トン以上なんて化け物(ロシアのMi-26)もいますが、11400馬力のエンジンを二発積み、直径32メートルもある巨大な八枚ローターを使うという特大ヘリです。根本的に比較対象になりません。

 また噴射による推進器を使用するのならば、無限軌道はかなり邪魔になると思います。飛べば重りでしかありません(これは車輪などにも言えますが)し、地上を滑走しようにも抵抗が非常に大きく、しかも不整地踏破性の利点がほとんど発揮されないはずです。噴射で推進するなら沈まない程度の接地圧があれば十分なはずだし、抵抗が遥かに少ない車輪の方が有効なように思います。

 そもそもを言えば、戦車のサイズに60トンもの重量を浮かす推進器&燃料&動力が収まるのなら、戦闘ヘリあたりがとんでもない進化をしていそうなものです。現代の戦闘ヘリの最大離陸重量は10トン程度しかありませんから。同様に、航空機やAC・MTも。
 さらに言ってしまえば、防御スクリーンなど質量依存の小さい防御手段が『使えるならば』、本体装甲もそれを考慮に入れて必要な重量にするという考え方が必然的に出てくるでしょうし……。(それで結果的に現在より軽くなるかはまた別問題ですが)

 そういう観点からすれば、防御スクリーンや飛行を前提とした設計である初代ACシリーズの戦闘リグは、航空機と車両の特性を折衷した極めて興味深いものだと思います。考えようでは、ACのコアだけを後ろに引きのばして兵器化したようなものでしょーか?(あのデザインが兵器的に合理的かどうかは別途考察の必要がありますけれど)
 強いて『ブースタの付いた戦車』と言えばあのような形になると思いますが、恐らく主力戦車のそれと比較して遥かに軽量(10~20トン程度?)でしょうし、防御スクリーン(どういう原理のものであるにしろ)がなければ恐らく成り立たない代物でしょう。また接地輪は地上走行を円滑にするための補助的なものだと思います。どちらかと言うと、これは戦闘ヘリを代替するもの、あるいは地上走行可能で高防御力の戦闘ヘリ、という感じになりそうですけれども。

 取り留めのない文になってしまいましたが、改めて言いたいのはやっぱり『戦車は飛ばすもんじゃない』ということでしょうか。『戦車にブースタを付ければ良い』というのは兵器コンセプトを無視した非常に安易な発想としか思えず、コメントで頂いた「ゲーム的、能力バトル漫画的」という表現がとても的を得ているように感じます。

 やっぱり、タンクACは現用主力戦車の進化の延長にあるものではないなぁ……。ヘリでホイホイ輸送してる時点ですでに、そうあるべきなんでしょうけれども。
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コメント

この記事へのコメント

初代あたりの設定をそのまま持ってくるなら、ACはあくまでも地下都市内での複雑な近接戦闘に適応したシステムであり、
広大な地上世界での軍事力としては必ずしも適さないというか、極度にムダの多いシステムなんですよね。

では、ACを構成する技術的な要素を地上世界へ最適化したら、どんな兵器になるのか…
リグって、実はすごく画期的だったはずなんですよね。設定的には。


昔でてたファミ通文庫のACライトノベルでリグのことが結構触れられてて、これは今後に期待できるな~なんて思ってたんですが…
結局、そんな話は無かったかのような状態になっちゃいましたorz

コンバットリグ・大型リグ・パペガイ・レッドブランチ・エスコートリグ・そしてファンタズマ。
あの飛行機なのか車なのか、とにかく「メカ」としか言いようの無いあいまいで、実は画期的だった存在たち…
いつか初代からAC2の間のお話がゲーム化されたら、大活躍してくれたりするんでしょうか。

戦車にブースタが「どうなん?」なんであれば、やはりACの持つ最大の強みは他の陸戦兵器とは隔絶した展開力なのでしょうか?

もしかしたらゲーム中でのミッションはMBTを避けに避けての作戦で、出てくる戦車は実はMBTじゃないナニカ(ここら辺の分類はまだ不案内ですが)だったりするのかもしれませんね。

AC2のOPも、ACの機動力を持って"投下自体は安全な場所"から地形を利用し(平原だった気もしますが)展開済みの防衛力を避けて進行、他の防衛力の展開を許さずに強襲。
しかし基地側も遊撃としてACを保有→迎撃の流れ、っていうのがミリタリー的解釈というやつなんでしょうか。

防御スクリーンを戦車に、っていう案が動画コメで見られますけど、これも全体のバランスを整えていくといつの間にかリグになっちゃいますね。
もちろん防御スクリーンの設定次第、というところはありますが…少なくとも以前の動画のような防御スクリーンを想定していると、リグ化します。

戦車が、キャタピラ・装甲・エンジンでワンセットであるように、AC・リグもまた、ブースタ・防御スクリーン・発電システムでワンセットというか。
一部を取り出して継ぎはぎしようとしても必ず無理が出てきます。
戦車の姿形には理由や合理性があるように、
ACやMTといった架空の兵器も、そういう合理性を持たせられれば、それが説得力のあるリアルな設定なのかもしれませんね。

>774号さん
そうなんですよねー。あくまでACもMTも地下世界とその技術に適合して発達した、という大前提があることを忘れちゃいけない。
勿論、N系やAC4の時代だったりすると、地上戦に適合した装備や設計になっているはずですが、地下環境を経なかったらACどころかMTの登場も数十年、あるいは百年単位で遅れていたのでは、と思います。(現代では技術的な問題を差し引いても、そーゆー発想自体が非現実的というのが常識ですし)
ACは良くも悪くも『詰め込み過ぎた兵器』なんですよねぇ。それがバランスのとれた主力兵器となるか、器用貧乏(=無駄)となるかは、技術水準もさることながら環境の要因が大きいでしょう。

リグは改めて、本当に勿体ないと思います。これは簡単に使い捨てて良いようなアイディアじゃありませんよ(´∇`;)
架空の兵器と言うと、無条件に強い人型兵器や、現用兵器に無理やりSF技術をとって付けたような代物、あるいはスタートレック・スターウォーズ的な発想に陥りやすい中、ミリタリーメカニズムとして非常に面白い切り口でデザインされていると思います。
ACと同列、あるいはそれ以上に扱われてもおかしくない存在感がある。

言われて思い出して、友人からもらった初代小説を久々に読み返しましたが……うん、その、なんというか、アレな読後感は相変わらずですね(´・ω・)

>Eさん
展開力を含む機動力に加え、火力や防御力なども一定以上備えているのがACの利点ですね。
複雑な地下都市における「三次元機動力が必須、だが装甲や火砲も捨て切れない」という陸空折衷の要求に適応したのがACの始まりである、と自分は考えています。裏を返せば、現代視点から見ればそれは戦闘車両とも攻撃ヘリともどっちつかずな半端物という意味ですけれども。

少なくとも、MBTは空輸するにも三次元機動力を付与するにも、あまりに重すぎる代物であるのは間違いないと思います。その点がACの世界で大いに嫌われたであろうことは、AC・MTの発展を考察する上で外せないでしょう。
MBTはあくまで現代現在の要求に沿ったシステムであり、ACやMTもまた然りというところでしょうか。
あと、MBTと正面からやり合いたがる兵器はいません。出来るなら誰だって避けます(´∇`;)(かくいうMBTも、本質的な利点は機動性と突破力ですので、正面切ってでは機動性の利点が失われてしまいますが)
自分もまだ戦術については不勉強な点が多く、細かくはボロが出るのであまり言及しませんが、ACの得意分野は高い打撃力を活かした強襲や突破になると思います。
ACに戦線を突破された場合、迎撃できるのは同等のACかせいぜいが上級MT、もしくはタイミング良く出てこられた航空機ぐらいではないでしょうか。

>774号さん
自分が動画中で述べてる解釈だと、恐らくリグに近い形になっていくでしょうねぇ……。
重量的には大差ないのに、重AC並かそれ以上の正面装甲を持つ非常に厄介な相手になるはずです。
三次元機動性の高い二脚型などはまだしも、比較的形態の近いタンク型などにとってはかなりの強敵になるのではないでしょうか。

システム全体で考えなければならない、というのは全くその通りだと思います。先にコメントしてくれた方もいたように、兵器システムは「あれを付ければ強い、これができれば強い」なんて単純なものではないですものね。
何かが「ない」ということは、裏を返せば何らかの理由で「不要」とされた、ということなのですから。(技術的な問題はまだしも、その理由に『お財布事情』とかが大きく関わってたりすると、現実的な反面ものすごーく哀しいですがorz)
自分としても、そう言った形でフィクションのリアリティを深めていければ、と思っています。

余談になりますが、防御スクリーンがいわゆる「バリア」で、ACやMT、リグなどの防御力がこれに大きく依存するほど効果的だった場合、恐らく地上に出た途端に戦闘機まんせーな世界になると思います(´∇`;)
あえて言ってしまえば、AC4時代がこれに陥る危険性を抱えているのですけれども……高濃度のコジマ粒子に浸された環境(=PA展開状態)だと、流体力学的に航空機の飛行に問題が出てくる……のか? と、なんとも怪しい擁護解釈を一応しております(´∇`;)ゞ

>余談になりますが、防御スクリーンがいわゆる「バリア」で、ACやMT、リグなどの
>防御力がこれに大きく依存するほど効果的だった場合、恐らく地上に出た途端に
>戦闘機まんせーな世界になると思います(´∇`;)

23mm機関砲弾と対空ミサイル弾片に耐える程度のA-10が、業界最高峰の耐久性ですからね。航空機の装甲って…
対戦車ミサイルの直撃に耐える戦闘機なんて悪夢以外の何物でもないです。オチナイ…('A`)



>あえて言ってしまえば、AC4時代がこれに陥る危険性を抱えているのですけれども…

そう言われてみると、実際にそういう方向性に進んでいるようにも見えてきます。
ライールやソブレロ・AFイクリプスなど、ネクストや、それを生み出す技術を利用した航空兵器の実戦投入が劇中でも行われていますから。
そう考えるとオーメルグループは、すでにネクストの次に来る何かを模索しているのかもしれませんね。
なにかとネタあつかいされがちなソブレロも、実はすごくマジな存在なのかも…

「戦闘機の陸戦兵器に対する最高の一手」って一体どんなものなのでしょう? ……できれば爆撃機で延々爆雷投下といったものではなく、一機の戦闘機が行える戦闘描写がしやすいものだとありがたいのですが……。

>スキュラさん
そしてその他の兵器にも必須装備になり、全周MBT並の防御の軽戦闘車や攻撃ヘリがホイホイ機動し、ありえん防御の重戦車やトーチカにバンカーバスターみたいな重弾頭をガシガシぶち込むバリア付き航空兵器……なんて恐ろしい状況になるかはまた不明ですが(´∇`;)
ともあれ、我らの常識からは全く理解しがたい世界にはなると思います。

カテゴリとして航空機として扱って良いかはちょっと微妙ですが、設計思想としてはライールはかなり航空機寄りで、極めて先進的だと思います。PAやOBの性能が向上したからこそ、アリーヤ以上に大胆なコンセプトになったのでしょう。
コジマ技術に自信のあるオーメルとレイレナードの合作らしい機体ですね(´∇`)
もし、以前に別記事で記述したように、固定翼機にコジマ技術を導入できない技術的な理由があるとすれば、あれこそが『コジマ世代の戦闘機』と呼ぶべきものなのかも知れません。

その辺の含みやデザインコンセプトなども加味し、ライールは巡航推力でほぼ常時OBしつつ、運動エネルギーを上手く管理しながら(≒ジェネレータ消費を管理しながら)超高速で戦闘機のような機動を行うのではないか、と個人的にイメージしています。
ホワイトグリントも、巨大なOBや変形機構、旧アリーヤに似た性能特性などから、近い運用コンセプトを考えているのではないかなー、と。ライールに比べると、基本性能はだいぶ保守的ですけれど(実際はWGもかなり異質な機体なので、ライールがあまりに極端すぎるとも言いますが)。
そんな感じで、搭乗者だけでなく、機体もライバル的な関係と見るとさらに燃えるかなぁ、なんて(´∇`)

ソブレロも設計コンセプトが極端すぎるだけで、もう少し重量を犠牲にしてでもPA性能を高めたり、レーザー兵器・ミサイル等を搭載したりすれば、かなり脅威になるはずですよね――って、こうするとライールと区別が付かなくなりますが(´∇`;)
もしかすると、ソブレロの「空力追求」というのは、高濃度のコジマ粒子に浸された状況=PA展開状態での空力の研究が目的なのかも? とか個人的に考えたりしています。
PAが空気抵抗を減衰する作用があるならば、流体力学的にも内部の物質になんかしら影響があるのではないかなー、と。あくまで自分の素人知恵ですが、ソブレロの「実験機」の肩書きはその辺の研究を突き詰めるための性格が強かったのではないかなぁ、という感じで。
後の時代に「珍兵器」と呼ばれるような代物でも、当事者たちは必死なはずですしね|∇`)

イクリプスは……ほんとになんなんですかね、あれは(´∇`;)


>Dさん
うーん、自分もまだ航空作戦や攻撃機の戦術などを具体的に知っているわけではないので、申し訳ないことに詳しい返答はしかねるのですが(´∇`;)

定石という点では、射程の長いものから順に使うのがやはり基本になるのでしょうかね。ミサイル、ロケットや爆弾などの無誘導兵器、ガン、の順で。
一機が持てる兵装の量は限りがありますし、ミサイルや爆弾をボカボカ撃っていれば良い、というものでは必ずしもないと思います。
自分が知ってる例だと、A-10が敵の車列を攻撃する際の定石は、前後の車両をマーベリックで潰し、中間車両の身動きが取れなくなったところをGAU-8で薙ぎ払う、というものを耳にしています。

それから、よほど航空優勢が絶対的でもなければ、やはり高速での一撃離脱が基本になるのではないかなぁ、と思ったりもします。
同じ場所をとろとろぐるぐる飛んでいたら、対空兵器の良い的になってしまいますし。

あと地上からの支援があるとかでなければ、基本的に軍用機は最低二機一組で行動するんじゃないでしょーか。その辺りはまだ詳しく知らないので、あまり有用なことは言えなくて申し訳ないですけれども(´∇`;)

なるほど……。

「一機の」である理由は、うまく書きあがった場合ブツの方でお分かりいただけるようにします。

そしてコミケ進出ですか。頑張ってください。

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Author:ウラノビッチ・ハラショーノフ
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アーマード・コアV CBT オフィシャルレビュワー
 特徴はハラショー体質でメリケン思想。
 リアリティのあるメカ物を志向し、ミリタリー資料を読み漁ってはあれこれと物思いを巡らす日々。
 アーマード・コアを筆頭に、クロムハウンズ、ガングリフォン、鉄騎、フロントミッション、リング・オブ・レッド、ヴルカヌス、ボーダーブレイクなどメカ物は幅広く手を染めてます。
 ニコニコ動画にて【DMINE】ACでミリタリー入門【ACMIL】シリーズを連載中です。
 ちなみにブログのデザインは気分によってたまに変わります。

連絡先:dispater7あっとまーくhotmail.com




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